住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog

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【スタッフつぶやき】夢

M様の寝る準備に伺った
準備をしながら、私がその日の朝見た夢の話をした

夢の中で私は上司へメールで”仕事を辞めます”と送る

”辞めます”と言う言葉でM様がビックリされて聞かれる
M様「辞めるの?」
私「イヤイヤ、夢の話ですよ」
M様「それで?」

メールを送った後でその日の仕事に行きたくなり、先輩職員さんへ相談し
「どないしよう!!」
と寝言で叫び目が覚めた

M様「夢は本心が出るのかもしれない、あなた、辞めたいの?」

M様の目を見て答える
私「辞めたいとは思いません、ただ、サボりたい、楽して稼ぎたいとは常々思っています」

二人で笑う

M様「お仕事大変ですもんね」
私「でも、M様のお手伝いは私からすれば楽勝です」
M様「本当?でも、大変よ」
私「ほら、喋ってたら、もう終わり、楽勝です」
M様「本当ね」
私「サボりたくなったらM様のお部屋に伺います」

またまた二人で笑う

”辞める”と言う言葉にビックリし寂しそうな顔をしてくれたM様
ビックリさせたけれど、M様のあの表情が嬉しかった
悪い夢で目が覚めたけれど、夜はM様と笑って終る
だから辞めませんよ



【スタッフつぶやき】100本目

2024年春にご縁あってモナトリエで働き始めた
入社の際、職務履歴書に書いた
「繋がる、繋げられる人として働きたい」
その一環として、2024年7月からブログ担当して記事を書き始めた

入社した数ヶ月、一番大変だったのはご利用者様のお名前と顔を覚えることだった
朝食や昼食、配膳に回らなくてはいけないのに、「この方は一体どこの席の方?」とお盆を抱えて呆然と立ち尽くした
お掃除のサービスでも何階のどのお部屋なのか分からず、あっちこっちをウロウロしたこともあった
「初めまして」とご挨拶すると「前もご挨拶していただいたわよ」と言われることもあった
ブログの記事もこの頃のものは、ご利用者様との距離間もまだ分からず、どこまで書いていいのか悩んでいた
だから文章も今より小さく収まっている
今なら”もっとこの方のこの部分を書けたはず”と思う部分もあるけれど、これはこの時の私の精一杯だった

入社して半年も経てば「ベテランですね」と言われるほど仕事にも慣れ、ご利用者様たちに認められる職員になれた気がしてきた
ご利用者様との距離も近くなり、ご利用者様それぞれを知るようになった
だから私の書く内容も個人的な会話が多くなり、表現も多様になってきた

驚くほどあっと言う間に1年が経ち、ご利用者様がお客様であり友人であり、先輩であり、仲間であり家族のような人たちになった
私の知るご利用者様を知って欲しいと思うようになり、自分の書く表現にも悩むようにもなった
私は「私が読みたいことを書く」を基本においている
自分が読み返して面白いこと、振り返ったとき書いてよかったと思うことを書きたいと思っている
けれど、本当にそれでいいのか?
正直、私は一部のご利用者様のことしか書けず、自分の視点しか持ち合わせていない
悩んでいたころ、「ご家族がブログの話をされていた」という話を耳にするようになった
怒られやしないか、、、とてもビクビクしたけれど、皆さん怒るどころか喜んでいただいた
こんな私の文でも書いてもいいのかな、と思えるようになった

ブログを書くことで
更新の度に教えて欲しいと言ってくれる同僚たちと繋がることができた
勤務時間が違ったり、忙しくて職場では話す時間がない同僚たちと、ブログをきっかけに連絡を取れる、繋がれることが私の支えになった
同僚たちが「今回は誰々さんのことですね!」や「初めて知った!」と言った感想が嬉しくて、次もまた書こう!というモチベーションに繋がった

今回、この記事で100本目
ブログを書き始めて1年と1ヶ月で100本
書き始めたときから周囲の人たちに言われた
「書くの大変じゃない?」
”大変”には”ネタがあるの?”が含まれているけれど、ネタは日々働いていれば絶対に1日1個はあるもので、毎日でも書こうと思えば書ける
それくらい、ご利用者様たちと接することは楽しいことに満ちている
ネタを職員まで求めれば、同僚たちは個性に溢れている
どれだけ多忙で、どれだけ疲れていても、振り返れば楽しいことが起きている
忘れたくない人たちがいて、書き残したい出来事がある

100という数字は一つの節目でしかない
変わらず、私のできる限りで繋がり続けていきたい


【スタッフつぶやき】あの人を思い出す

「残された僕たちにできることは、先に行ってしまった親しい人を記憶し続けることだけ」
以前読んだ本の中にあった一文で、手帳に記し、今でも思い出す言葉

K様のお掃除に伺った
以前はご主人であるT様と入居されていた
ご一緒のときには尋ねにくかった、出会われたきっかけなどを奥様のM様に伺った
「勤めていた職場にT君が異動してきて、私が飲みに行くって同僚や友だちの話をしていたら”いいな〜”って言ってくるから”じゃあ、おいでよ”って声を掛けてあげたの」
T様がそんなかわいらしい言い方で言えば、女性はM様のように”じゃあ”って言ってしまうだろうな、M様は面倒見よく何気なく言われたんだろうな、色いろ想像して二人で盛り上がって掃除が終わった
お掃除終わりにM様がT様が送られたメールを読ませてくれた
「のろけてはるわぁ」
笑いながら、二人で涙する
きっとM様も近くにおられ、きっと照れ笑いされているはず

I様の入浴のお手伝いに伺った
I様は大のおしゃべり好き
私もI様とのおしゃべりが大好きで、I様のサービスに伺うと時間ギリギリまでおしゃべりに大輪の花が咲いてしまう
I様は大阪・河内長野生まれA様と大の仲良し
I様はA様より歳下で、A様をモナトリエにご入居されて出会われた友人として、何より尊敬できる女性としてみられていた
「Aさんはあのお歳でいつもシャンとされていて、気品もあるけどシャレも分かる方で、何より人としての器が私とは全然違った。私はAさんと親しくさせていただけたことが、とても誇らしいのよ」
I様とA様はとても気が合った、それは私たち職員の目から見てもよく分かった
特にI様はA様を女学生が憧れの上級生を見るような気持ちで見ておられた
私もA様との思い出を話す
ある日、私が今日と同じA様のお部屋の前にあるお風呂掃除をしていたら、A様がお部屋の扉を開けられて
「あなた、お掃除が終わったらお部屋に寄ってちょうだい」
と言われた
なんだろう?と思いつつ、言われた通りA様のお部屋に伺うと
「これが懐かしいやろと思って、食べて」
それは、I様がご家族と神戸を旅行されたとき、A様にお土産に買って来られた”炭酸せんべい”
関西人なら誰も知る”炭酸せんべい”、懐かしの味
あの日も暑くて、口の中がパサパサになりながら、A様と一緒に食べた懐かしい味
I様が思い出される
「そうそう、Aさんにお土産に買って帰ったわ、あなたも食べてくれたのね」
また二人であの頃を思い出す
お風呂を出て、そのお部屋を眺める
I様と何も言わずお互い肩に手をやり、笑い合う

語り合える人たちがいて、語りたい人たちがいる
忘れられない、記憶し続ける思い出に溢れている




【スタッフつぶやき】親子

ご入居者様が増えることは良いこと
”増えると減るのは?”
謎々みたいな問いだけれど、自分がサービスに入るご利用者様の頻度
どの職員がどのご利用者様のお手伝いに伺うかは責任者が決めるので、私たち職員個人が決められるものではない
自分の出勤日とそれぞれご利用者様のお掃除や入浴介助の日が合うかどうか
同じご利用者様のサービスが続くこともあるけれど、数ヶ月当たらないことも結構ある

数ヶ月ぶり、S様の入浴お手伝いに伺った
朝食または夕食ではお会いするけれど、やっぱりたくさんのご利用者様の中で会うのと、お部屋に伺いご一緒するのでは全然違う
「ご無沙汰しています、久しぶりご一緒します」
S様にご挨拶する
「本当、あなた久しぶりね、お願いします」
お変わりないS様で安心する

お風呂をご一緒しながらご主人のお話をする
S様のご主人は大阪出身と以前に伺っていたので
私「ご主人は大阪のどこのご出身ですか?」
S様「阿倍野、知っている?」
よく知っています、大阪の中心地、難波に近く近鉄ターミナル駅がある
結構大阪濃いめの地域
私「阿倍野のご出身ならご主人は面白い大阪の人やったんちゃいます?」
S様「よく面白いことを言ってたね」
ご主人のことを思い出されている
S様「主人はクラッシックが好きで、クラッシックを聴きながらよく文学の本を読んでたの」
私「!!!!」
勝手な想像で、大阪の人がクラッシックを聞いて文学を読むという発想がなかった
無口な大阪人もいるし、人見知りな大阪人もいる
なにわのモーツアルト、キダタロウくらいがちょうどいいと思ってたら、アマデウス・モーツアルトの話をされてしまった
S様がご主人の思い出を話される
久しぶりにご一緒して、新しいお話を伺える、お宝

お風呂から上がり、S様が戻る廊下で8月の予定を見られる
S様「来週はイベントがたくさんあるね」
私「夏祭りもありますよ、焼き芋のお店が出ればいいですね、次は焼き芋があれば2個は買わないとあきませんね」
S様「そう、あのお芋は本当に美味しかったからね」
以前ご一緒したキッチンカーの焼き芋を二人して思い出し、言葉が弾む
今日はありがとうございました、と挨拶していると、娘様がS様のお部屋に来られた
「ご無沙汰しています」
ご挨拶もそこそこに退室する

その後、別のタイミング、エレベーターでS様の娘様とご一緒になった
先ほどは、どうも、と改めてのご挨拶もそこそこに
娘様「そういえば、以前の焼き芋のようなイベントは近くでないんですか?」
ありますよ、ここの夏祭りに、とS様への説明と同じことを娘様にも伝える
私だけが経験できるこの既視感
親子だぁ

久しぶりご一緒したお二人
お二人して私を笑顔にしていただく
親子連携プレイで
たまらんな



【スタッフつぶやき】大雨警報の夜

大雨警報が出て一番雨が降りしきる夕方から、仕事に出た
誰かの生活を支える仕事をすると言うのは、そう言うことである

さて、出勤したならばこんな日だからこそ楽しんで働くしかない

普段とても物静かなH様と廊下で出会った
夕食を終えられお部屋に帰られる途中
私「今日はすごい雨ですね、仕事終わるの夜だから無事帰られるか心配です」
H様「気をつけて帰ってね」
私「寄り道しないようにします」
H様「寄り道?!こんな日に?!」
私「したいときはしたいでしょ」
物静かな人が心の内を外に出すと爆発的な勢いがある
例に漏れず、H様も笑っていただくときは爆発的な笑い声を上げて笑っていただく
物静かなH様を起爆できる私、それがとても嬉しく、誇らしい瞬間
それが、H様の笑い声
私「もろもろ、流されないように気をつけて帰ります!おやすみなさい!」
H様「真っ直ぐ帰ってね」
別れ際まで声を上げて笑っていただく
やった!!小さくガッツポーズして次の仕事に向かう

この日最後の仕事、A様の就寝のお手伝いに伺った
朝A様のお手伝いは頻繁に入るけれど、夜のお手伝いは月に1回あるかないか
朝が苦手なA様は私の声を目覚めし時計代わりにされ、半分寝ながら私の声を手がかりに身支度される
朝が最弱であれば、夜は、、、、そう、最強である
私「寝る準備のお手伝いに来ました」
いつものように声を掛けながらお部屋に入る
A様「お手伝いいただくようなことはないです」
そうくるか?!しかしながら、お洋服のままだし、最近立ち上がられる際ふらつきがあるA様、寝る前におトイレもご一緒しておきたい
私「歯は磨かれました?」
A様「入れ歯を外しているから、大丈夫、そもそも入れ歯だから磨く歯がございません」
最強モードのA様だ
私「寝る前におトイレご一緒しておきましょう」
A様「あとで自分で行くから大丈夫」
A様が座っておられるベットに近づき、膝をついて目線を合わせて伺う

私「反抗期ですか?」

無表情だったA様の顔が変わる
破顔一笑
A様「あなただからかもね」
二人で大爆笑する

さあ、さあ、おトイレご一緒しましょうと改めてお声掛けする

A様「私は子どもの頃は反抗期なんかなかったのよ」
私「でも、私が入室して5分もない間の会話、どう考えても反抗期でしょ!
歯磨きはイヤ、おトイレもイヤ、着替えもイヤ、あれもイヤ、これもイヤ、イヤ、イヤ
反抗期ではなく、イヤイヤ期ですか?」
A様「私、そんなにイヤがってたかしら?」
私「どこかにカメラついていませんか?誰か私たちのやり取り聞いてないかな?!」
私とA様の言葉のやり取りを振り返り、言われる
A様「ほんとね、歳を取ると子どもに戻るから、今はイヤイヤ期だ」

子どもに戻りイヤイヤと言われていたA様が終始二人で大笑いしながら、おトイレに行かれ、口をゆすがれ、パジャマに着替えられた
「終わりました、ありがとうございます」
と言うと
A様「キツネにつままれたのかしら、もう終わった、面白いわね」
今日は最後の最後に大笑いしたから、よく眠れますよ、ゆっくり寝てくださいね
お部屋を後にする

寝る前はゆっくり落ち着いた時間を持つ方が”良い眠り”に繋がるそうだ
でも、一日の最後は笑って楽しいことがあった方が”良い一日”になると思う
大雨警報が出て、遠くで雷が鳴り、消防車やパトカーのサイレンの音が聞こえる日ほど、笑って一日を終えられることが幸せに思える





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