住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog

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【スタッフつぶやき】出だしの一節

夏ははじまったばかりだけれど、あまりの暑さに脳みそも機能停止寸前

S様の入浴お手伝いに伺った
最近、夕方になるとどこからともなく太鼓の音が聞こえる
小倉祇園太鼓の太鼓の音
私たちの”祇園さん”といえば日本3大祭り、コンチキチの音色
夏祭りも今が盛りですね、祇園さんの話で盛り上がる
ところで、、、、、まだ先ですが、盆踊り、私の実家では”宮津節”で踊りますが、市内は何節で踊るんですか?
「何とか節とかないけど、北島三郎の歌とかその時の流行や全国の音頭で踊ってたわ」
古都では全国から人々が集まるから、地元のこれっていうのではなく、全国いろいろなんですね、やっぱり、と納得する
そういえば九州、小倉は有名な炭鉱節ですよね
炭坑節を歌おうとする
けれど、出てこない
節が出てこない
お月さんが煙たいとか、どうとかって歌詞ですよね
「そうそう、煙突が高いんよ」
歌詞の内容は出てくるのに、二人して節が出てこない
血圧を測り、着替えを準備しても、節が出てこない
もどかしさMAX

S様のお隣A様のお部屋で掃除サービスが行われている
担当は北九州生まれ、北九州育ちの職員Kさん
めっちゃ地元のKさんなら分かるだろうと
「炭坑節の出出しどんなだった?」
と聞きに行く
Kさん「私全然知らないんです」
嘘やろ?!盆踊りしたことない?!
Aさんなら知っておられるはずと探すと、おトイレ中とのこと
とりあえず、S様のお部屋に戻る
私「Kさん炭坑節知らんって、盆踊りもしたことないらしいです!若い子は盆に踊らへんらしいですよ」
S様「そんなはずないやろ、(あなたに)教えたくなくないんちゃうの」
私「それはあり得ます、そうなんかもしれん」
二人で掛け合い漫才をしていると、隣の部屋からKさんが
Kさん「私の悪口言ってるでしょう」
私・S様「悪口やったらもっと小声で言うやんな」
3人で笑う

笑っても、3人揃っても、文殊の知恵とならず、やっぱり節が出てこない

諦めてお風呂に行きましょうか、と部屋を出たところでA様が出てこられた
A様「どうしたの」
私「炭坑節が出てこなくて」
A様「月がぁ、出たぁ、出たぁ、月がぁ、出たぁ、よいよい」

S様と私、顔を見合わせて
そうそう!!それだ!!
A様の歌に合わせて、掘って、掘って、また掘って、担いで担いで、と踊ってみる
踊り出すくらいのスッキリ感
歓喜の舞
Kさんにこれが炭鉱節やで、ドヤ顔で歌って踊って見せる
これぞ踊る阿呆
それを一緒に歌って見てくれるA様、S様

夏の暑さを吹き飛ばすにはこれくらいでも足りません



【スタッフつぶやき】才能

才能があるか・ないかは自分が認めるよりも周囲の人が認めてくれるかどうか
そうは思っても、人に褒められても、どうも自分の才能というのは信じられないから厄介である
いわゆる、私には「文才」なるものがあるらしい
解せない
解せないのは、人は皆んな何かしらの文章を書くことが誰だってできる訳で、人それぞれの表現がありそれを選び文字にすれば、皆んな個性のある文章になるはずと思っている

何だかんだ長々と出だしからウジウジ書いたのは、ブログ(日記)を書いていることを告白したM様に印刷した物を渡したから

絶対に怒らないでくださいね!と念には念を押して、印刷物をお渡しして逃げるようにM様の部屋を後にした
その翌日
M様と同じ階のご利用者様の起床介助に伺った
そして、その方とエレベーターを待っているとM様が「おはよう」といらっしゃった
笑顔である
おはようございます、と少々ビビりながらご挨拶する
早々にエレベーターが来て、3人で乗り込む

私「読まれましたか?」
恐る恐る伺ってみる
M様「読んだわよ」
まだ笑顔
M様「あなた、文才があるわよ」
私「あああ、ありがとうございます」
自覚するほど動揺している私

M様「文章を書くのはお好きですか?」

M様が丁寧語で聞かれる
これは、本当に誉められている

正直、関西人なので誉められても普段なら冗談半分で
「私、才能のカタマリなので」
と受け流すことは多々あれど、真正面から本気で褒められるとリングコーナーに追い込まれたボクサーの如く、その褒め言葉に打ちのめされないよう必死にあがくしかない

この日はM様の言葉に返す言葉も見つからず、しどろもどろでエレベーターが着き終わった

日を改めて、今日
M様のお部屋掃除に伺った
ご挨拶も早々に再度M様に聞く
私「本当に(勝手に記事にして)怒っておられませんか?」
M様「怒ってない」
怒ってないか何度も聞くことに怒られそう
M様「怒られるようなことを書いてるの?」
私「そんなことはないつもりでも、文章というのはあくまでも私の主観で、出来事のごく一部を抜粋して書くので、読む人によっては自分の意図しない感想を抱かれる可能性もあるから怖いんです」
M様も納得される
私「それに、文章にするか・しないかの違いだけで、皆んな文才はあるはずと思ってます」
M様「誰でもできるようで、できないものよ」

あらためてM様に答える
「文章を書くことは好きですが、書くことは怖いことだとも知っています」

そこでM様に問い返す
「そんな私がM様のことを今後も書いてもいいですか?」

M様のスッキリとした笑顔と声で
「いいわよ!」

ありがとうざいます!!
さっそく文章に記してみました
私に才能なるものがあり、それで誰か喜んでいただけるならば、これ以上の幸せはない
才能伸び放題



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