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【スタッフつぶやき】大雨警報の夜
- 2025-08-11 (月)
- つぶやき
大雨警報が出て一番雨が降りしきる夕方から、仕事に出た
誰かの生活を支える仕事をすると言うのは、そう言うことである
さて、出勤したならばこんな日だからこそ楽しんで働くしかない
普段とても物静かなH様と廊下で出会った
夕食を終えられお部屋に帰られる途中
私「今日はすごい雨ですね、仕事終わるの夜だから無事帰られるか心配です」
H様「気をつけて帰ってね」
私「寄り道しないようにします」
H様「寄り道?!こんな日に?!」
私「したいときはしたいでしょ」
物静かな人が心の内を外に出すと爆発的な勢いがある
例に漏れず、H様も笑っていただくときは爆発的な笑い声を上げて笑っていただく
物静かなH様を起爆できる私、それがとても嬉しく、誇らしい瞬間
それが、H様の笑い声
私「もろもろ、流されないように気をつけて帰ります!おやすみなさい!」
H様「真っ直ぐ帰ってね」
別れ際まで声を上げて笑っていただく
やった!!小さくガッツポーズして次の仕事に向かう
この日最後の仕事、A様の就寝のお手伝いに伺った
朝A様のお手伝いは頻繁に入るけれど、夜のお手伝いは月に1回あるかないか
朝が苦手なA様は私の声を目覚めし時計代わりにされ、半分寝ながら私の声を手がかりに身支度される
朝が最弱であれば、夜は、、、、そう、最強である
私「寝る準備のお手伝いに来ました」
いつものように声を掛けながらお部屋に入る
A様「お手伝いいただくようなことはないです」
そうくるか?!しかしながら、お洋服のままだし、最近立ち上がられる際ふらつきがあるA様、寝る前におトイレもご一緒しておきたい
私「歯は磨かれました?」
A様「入れ歯を外しているから、大丈夫、そもそも入れ歯だから磨く歯がございません」
最強モードのA様だ
私「寝る前におトイレご一緒しておきましょう」
A様「あとで自分で行くから大丈夫」
A様が座っておられるベットに近づき、膝をついて目線を合わせて伺う
私「反抗期ですか?」
無表情だったA様の顔が変わる
破顔一笑
A様「あなただからかもね」
二人で大爆笑する
さあ、さあ、おトイレご一緒しましょうと改めてお声掛けする
A様「私は子どもの頃は反抗期なんかなかったのよ」
私「でも、私が入室して5分もない間の会話、どう考えても反抗期でしょ!
歯磨きはイヤ、おトイレもイヤ、着替えもイヤ、あれもイヤ、これもイヤ、イヤ、イヤ
反抗期ではなく、イヤイヤ期ですか?」
A様「私、そんなにイヤがってたかしら?」
私「どこかにカメラついていませんか?誰か私たちのやり取り聞いてないかな?!」
私とA様の言葉のやり取りを振り返り、言われる
A様「ほんとね、歳を取ると子どもに戻るから、今はイヤイヤ期だ」
子どもに戻りイヤイヤと言われていたA様が終始二人で大笑いしながら、おトイレに行かれ、口をゆすがれ、パジャマに着替えられた
「終わりました、ありがとうございます」
と言うと
A様「キツネにつままれたのかしら、もう終わった、面白いわね」
今日は最後の最後に大笑いしたから、よく眠れますよ、ゆっくり寝てくださいね
お部屋を後にする
寝る前はゆっくり落ち着いた時間を持つ方が”良い眠り”に繋がるそうだ
でも、一日の最後は笑って楽しいことがあった方が”良い一日”になると思う
大雨警報が出て、遠くで雷が鳴り、消防車やパトカーのサイレンの音が聞こえる日ほど、笑って一日を終えられることが幸せに思える
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