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【スタッフつぶやき】趣味友
- 2025-04-10 (木)
- つぶやき
好きなことと、趣味の違いを説明すると難しい
私は家族に言わせれば歴史だ、建造物だ、茶道に、着物に、切り絵にあれやこれやとやっているように見え、”多趣味の人”らしい
しかし、私自身はというと自分の趣味だと思っているのは「ゴルフ」くらいで、あとは”好き”な程度で趣味と呼ぶには恥ずかしいくらいと思っている
本は読むけれど、自分の趣味を”読書”と思っていない
読書は編み物や手芸などと並んでご利用者様の人気の「趣味」
モナトリエで一番のお姉さんであるM様はお風呂のお手伝いをするといつも
「私は子どもの頃、母に家の手伝いをしなさいと言われたら嫌で、薄暗い地下で隠れて本を読んどったんよ。街中で生まれ育ったから、大きな本屋も近くにあったから店で買わずに本を読んでたんよ」
どんな本がお好きですか?と聞くと
「随筆、エッセイが特に好きかな」
私たちが教科書に出てくる伝説の人と思うような作家さんを現役で知るM様に敬仰する
孤高の人M様も読書家
とにかく何でも興味のあることは貪欲に調べ、読まれるM様のお部屋の本は、伺う度に何かしらの変化がある
あるときは「生花の本」があり
あるときは「哲学の本」があり
あるときは「紙飛行機の本」がある
全部読まれたんですか?と聞くと
「面白い部分だけ読むこともあります」
と言われ、最近読んだM様の面白かった本のお話をしていただく
本好きの方々はまだまだおられ、Mの姐さんは東野圭吾がお好き
ミステリーだけでなく、短編集やエッセイ、様々な物語を読まれている
Mの姐さんは軽めの読み物がお好きなようで、私と趣向が合う
面白そうな本がありましたよ、とご紹介すると早速読まれ、二人であの物語が、あの作家がよかったと語り合うのが、また楽しい
N様は瀬戸内寂聴推し
瀬戸内寂聴さんが開かれた京都嵯峨の寂庵にも行かれたほど
そして、私は図書館でしか見たことのない大作家の証である全集、瀬戸内寂聴全集初版をお持ちである
N様に寂聴さんの魅力を伺うと
「私とは全然違う人生、女性として自由奔放に生きた姿に憧れがあるのかな」
と話され
「物語、小説は違う人の人生を覗ける、読書の間は主人公の人生を生きるから楽しいの」
すごく納得する
英語を操るN様もご自分で「活字中毒」と言われるほどの読書家
三笠殿宮彬子様が書かれた「赤と青のガウン」などその時の話題の本はN様に伺えば、だいたい読んでおられ、週刊文春までも読んでおられるその多読、読書量にびっくりさせられる
K様は歴史物語や海外文学にも精通された方
K様にお薦めされた「藤沢周平・蝉しぐれ」は次の私の課題図書
I様は2階ディサービスの図書室にある蔵書の中でも、どうしてそんな難しい本を?!という本ばかり「勉強のため」と読んでおられ、熱く本を語って薦めていただくけれど、薦められても読めません!!といつも笑ってお断りしている
本好きな方はまだまだたくさんおられる
本好きな方々が近くにいると新しい本に出会う機会が増え、「読んでます、読みました」と伝えると共通の話の種ができ、また次の本と私の読書量も少しずつでも増えてきている
私の人生の中で、今が一番読書好き仲間に恵まれている
私の”本好き”が”趣味”に昇格する日も近そうである
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