住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog
【スタッフつぶやき】怒られる
- 2025-11-27 (木)
- つぶやき
ご利用者様と職員の距離感の中で特に注意しているものがある
それは、私自身または他の職員が何か粗相、失敗をしたときにちゃんと謝罪し、ご利用者様にしっかり怒られる関係にあるかどうか
そして、素直に謝罪したら、その謝罪を受け入れてもらえるかどうか
人は誰だって失敗はするし、失敗したら隠したい、逃げたいと思う
でも、どんな仕事、どんな人間関係でも自分の失敗を認めることは絶対必要なことで、それを素直に伝えることは勇気の必要なことだと思う
「怒られる」というのは、失敗に対して相手の当然の感情であり、それを甘えない関係、ちゃんと指摘できる関係は健全な関係が存在してこそ
最後に、受け入れてもらえる関係がなければ私たち職員は成長できないし、そのご利用者様との関係も続いていけないと思っている
こだわりの人、M様
M様のお掃除があったのだろう、乾燥した洗濯物を置いている場所にM様の洗濯かごがあった
次の日朝、まだM様の洗濯物があった
「あ〜っ、M様、怒ってはるやろな」
と思いつつ午前中は返却に伺う時間が取れなかった
それから午後
洗濯物置き場を通る度にM様の洗濯物が私に向かって
「まだなの?!」
言われている気がしてしまうが、時間が、、、、、、、、、
15時50分、この日の私の担当サービスが終了した
終業まであと10分、M様の洗濯物をお持ちする
「失礼します、お洗濯物をお持ちしました」
M様が扉に背を向けて座っておられる
しかし、その背中が語っている
「遅かったわね」
次に振り返られたM様の口から発せられる
「もう洗濯物が返って来ないと思ってたわ」
私「大変失礼しました」
いつも通りタンスに洗濯物を返す
M様「どうしてこんなに遅かったの?」
言い訳をすれば
ここ最近は朝から夕方までどの職員もぎっしり休む間もないサービスが組まれていて、洗濯物を返却する時間が正直取れません
昨日の午後に返却に伺いましたが、M様がディサービスの時間でお返しできませんでした
言い出したらキリのない言い訳で溢れ出そうになるけれど、どの言い訳もご利用者様であるM様に関わりないこと、私たち職員はできる限りでM様や他のご利用者様たちに今まで通りのサービスを提供してこそプロ、それをどうすかは私たち職員の仕事
「どうしてこんなに遅かったの?」
M様の言葉に答える
私「昨日、帰る前にM様の洗濯物が残っていることには気づいていましたが、帰りたかったんです、ごめんなさい」
そう、私は帰りたかった、他の職員たちのことは知らない、私は、M様の洗濯物を返すより帰りたかった
M様の目を見て本当のことを伝えた
続けて
「今日の夕方に残っていたら、私が絶対に返してから帰ると心に決めて、今、ここに伺いました」
M様も私の目をじっと見られて
M様「そう、じゃあ、仕方ないわね」
それまでの怒られる私の緊張と、怒ってるM様の緊迫した空気が面白くて二人して笑ってしまった
私「本当にすみません、普段より丁寧にタンスに片付けます」
M様「普段も丁寧にお願いします」
笑いが止まらない
返却が終わり次にその日使われたタオルなどを洗濯かごに入れる
この入れ方にもM様のこだわりがあるのを私は知っている
私「一番下に濡れたタオル類で肌着、一番上に洋服とズボンでいいですか?」
M様「わかってるわね」
私「エコバックは空気が入るように”ふんわり”置いておきます」
M様「できてる、できてるわよ、ちゃんと」
褒めてもらえると、また頑張ろうと思う自分が単純でよかった
最後、お部屋を後にする際、もう一度今回の件を謝罪する
M様「次からもよろしくお願いします、期待してるんだからね」
怒られるうちが花、怒ってもらえる間がいい関係
厳しいけれど、楽しいM様
さて、忙しい、忙しいと自分たち自身で呪文をかけてしまうのではなく、メリハリをつけた仕事で工夫や改善、見直すところも必要なとき
さてはて、ない知恵を振り絞るだけでなく、周囲も巻き込んで頑張らねば
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