住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog > つぶやき

つぶやき

【スタッフつぶやき】おしゃべり

S様
以前からちょこちょことS様についての記事を書かせていただいた
普段は遠くに住んでおられる娘様が、お掃除に伺うといらっしゃった

「私は耳が遠くて、お医者さんに行くときは娘が帰って一緒について来てくれるんよ」

お風呂のときでも、お掃除のときでも、娘様のお話を楽しそうにされるS様
そんなS様と娘様が目元がとても似ておられる
笑ったときが、特にそっくりで、そのお話をするとS様はいつも
「そうね、娘はどう思うか分からないけど、嬉しいね」
と言われる

お掃除をしながら、娘様と普段のS様のご様子から、世間話までいろいろとお話しした
気さくなところも、声もS様に似ておられる
S様のお若い頃はきっと娘様のようだったんだろうな

以前、焼き芋とパン、コーヒー屋さんがモナトリエに来てマルシェが開催された際、S様は焼き芋が特に美味しくて、2個買えばよかったと話されてました、と伝えると
「母は甘いものが好きだから。あんぱんも好きなんですよ。」
そうそう!!S様はパンはあんぱんを買われてました!
娘様と”やっぱり”と笑い合う

お掃除の終わり、S様に娘様がいらっしゃらないときは、私たちがお手伝いしますね、と伝えると私の名前を聞かれ
「同じような名前の人が多くて、覚えられんよ」
と悩まれていたので、名前は覚えられなくても(私の出身地で)覚えてください、と伝えると
「そう、あなた、私がここに来て最初に来てくれた人よね」
と覚えていていただいていた
「私の主人は大阪出身だから」
S様はそのご主人と東京行かれたり、北九州に戻られたりしたんですよね、と話すと娘様が
「よく覚えておられますね」
と驚かれていた
私はS様が入居された頃、娘様やご家族がタンスを組み立てられているのも覚えているし、日用品をあれやこれや揃えていただいたのも覚えていますよ、と心の中で返事した

S様との日々が積み重なり、一緒になって語れること、お互いのことが知れて、身近な存在になれる
働いていて、とても嬉しく楽しい時間になる




【スタッフつぶやき】距離

嬉しいことがあった

人の性格は十人十色、当然のように様々な人がいる
ご利用者様もご入居された直ぐから、たくさんの方々に声をかけお友だちを作られる方もいらっしゃれば、ご挨拶はされる程度で適度な距離感を心地よく過ごされる方々もいる
何組かご夫婦でご入居いただいている方々もおられ、朝昼晩のお食事のときなどお会いする時はやはりご夫婦ご一緒のことが多い

M様の奥様H様
朝食と夕食はほぼ全てのご利用者様がフロアにいらっしゃるので、正直、誘導から配膳、下膳、居室へお送りからの片付けなど、ご挨拶できればいい方でエレベーターがご一緒にならなければ、H様とはご主人であるM様と二人で来られ、帰られるH様とお話しする機会がなかった
多くの方がそうであるようにH様もご挨拶をすると会釈していただく程度の距離感だった
多分、もともとH様から積極的にお話しされる方ではないんだろうな、とお見受けしていた

それから数ヶ月
H様のお部屋にお掃除に伺う機会があった
シーツ交換をしているとH様が
「お手伝いしましょう」
と枕カバーを外していただいたり、シーツの片側を持っていただいたりした
その間も私は無駄話ばかり、H様はニコニコと聞いて下さった
その後も何度かお掃除に伺い、シーツ交換を都度お手伝いいただき
「キレイに(シーツを)仕上げられる!」
とニコニコしたH様の笑顔と褒め言葉をいただいた

あるとき、掃除中にH様がゴミを処分され、それをご主人であるM様が注意された
案の定、H様は嫌ぁな顔をされつつも、何も言われずゴミを捨てられる
夫婦でなくとも、M様、そんな言い方は、、、、、、と心の中で思いつつ、夫婦のことは口出してはいけないと思っていても
「H様はちゃんと燃えるゴミと燃えないゴミを分別されて、すごいですね」
とご夫婦のこの場の空気に耐えかねた、その場凌ぎの言葉をつい出してしまった
すると、意外にもM様が
「そうだよ、彼女は分別については以前からきっちりできてるからね」
と得意に話される
なんだか、それがとても面白くて私とH様は顔を見合わせて笑ってしまった

それから時間とともにH様とエレベーター待ちでお会いした際はご挨拶だけなく、季節のお話などするようになった

H様が理学療法士の先生と廊下で歩行されているのを何度かお見かけした
普段はお見かけしてもリハビリの邪魔をしてはいけないのでご挨拶で留めていた
しかし、先日は
「H様頑張っておられますね、しっかり歩かれています!」
と応援の言葉を掛けさせていただいた
すると、なんとH様がすれ違い様”ピースサイン”で応えていただいた

嬉しい
かなり嬉しい

すぐには慣れない
時間とともにお互い知る仲になり、少しずつでも近づける
長く勤めようと思う瞬間であり、長くご入居いただきたいと思う瞬間でもある



【スタッフつぶやき】読書量の差

どのご利用者様のどのサービスに誰が入るかはヘルパー部門の管理職が決め、各ヘルパーはそれに従ってお掃除に伺ったり、入浴のお手伝いを行う
ありがたいことに多くのご利用者様にご入居いただいているので、私もご利用者様全員のお部屋のお掃除なり、入浴のお手伝いをしている訳ではなく、中には数名お部屋のお掃除も入浴のお手伝いもしたことのない方もいる

そんな伺ったことのなかったK様のお部屋掃除に4月に入り続けて伺った

最初のお掃除ではまずは仕事に精一杯で、時間内にお掃除することで必死だったけれど、2度目、3度目になるとK様とのお喋りも弾む
先輩SさんがK様が「読書好き」と教えてくれる
よく見るとテレビの下に文藝春秋がずらっと並んでいる
読書がお好きなんですね!!お好きな作家は誰ですか?と先輩Sさんの言葉に誘われて聞くと
「永井荷風とか好きでよく読んだわ」
永井荷風かぁ、名前は知っているけど1冊も読んだことがないです、と答えると
「若い頃は学校が休みの日はお弁当を持って図書館に行ってたの」
とK様のはっきりとした口調で話される
「物語、小説が特に好きで、その話の中、世界に入り込むのが好きだったの」
と生き生きと話される
そこまで本がお好きだと、自分で物語を書こう、小説を書こうとは思われなかったんですか?と伺うと
「短い文章を書いてみたこともあったけど、たくさんの小説を読んできたから、自分の文才の無さもわかるから辞めたの」
と、これもはっきりK様らしい回答をいただく

K様に私のこの稚拙な文章をもし読間れたら、K様はどのような批評をされるのだろうか
お掃除しながらK様には、このブログのことをお話しできなかった

1年間働いても、まだまだご利用者様の知らない面に出会える日々
だからヘルパーの仕事は楽しい



【スタッフつぶやき】続趣味友

前回のブログでも書いた通り、私の趣味は「ゴルフ」
趣味と公言するだけあって、自分でするゴルフもそこそこ巧く、ゴルフに関する情報は結構マニアックである

私がゴルフが趣味と言うお話をS様にすると
「私もゴルフするの!主人が好きで始めたけど、うまくはないけど好きなのよ」
前に飛びさえすればいいですね、と話すと
「今度、一緒に練習行こう!もう(ラウンドは)回れないけど、練習なら行けるから」
と誘ってもらう
「道具がないから、借りられるかな」
と悩まれているので、私のを持って行くのでお貸ししますよ、と答える
実現するかどうかではなく、こうやって楽しみを共有するのが嬉しくなる

N様は背が高く、いつもお花とピンクに囲まれていらっしゃる
お風呂をご一緒したとき、趣味の話からN様もゴルフをされると言う話になった
「あなた、どれくらい(スコア)で回るの?」
と聞かれたので、レディースティからだと80台、レギュラーだと90台ですと答えると
「あなた、ダメよ、男性に花を持たせてあげないと」
真顔でお叱りを受けてしまった
「女性は120くらいでちょうどいいのよ」
そう、私のゴルフはかわいくないゴルフ
だから、N様のようになれないんですね
としょんぼりしていると
「大丈夫、これからよ」
と励まされ、二人で大笑いした

今週はアメリカで男子ゴルフのメジャー大会であるマスターズゴルフが開催されている
穏やかな紳士M様もゴルフ好き
オーダーメイドのヒッコリークラブ(木製クラブ)の時代
ご自宅の庭にお手製の練習場を作られるほどのゴルフ好き
お風呂のお手伝いをしながら、マスターズの話で盛り上がる
日本人選手の松山英樹の活躍だけなく、今大会上位注目選手情報もM様に熱く語ってしまう私
優しいM様は
「あなたに教えてもらったことを参考に、今夜(ゴルフ中継を)見ようかな」
と答えていただく
M様はジャック・ニクラウスやゲイリー・プレーヤー、アーノルド・パーマーが活躍した頃ですよね、今大会でも名誉スターターにジャック・ニクラウスとゲーリー・プレーヤーが出てましたよ、とまたマニアックな話を続ける私たち

趣味が同じだと、年齢、世代関係なく”好きなもの同士”になれる
それが趣味の世界
多趣味も悪くないかも



【スタッフつぶやき】趣味友

好きなことと、趣味の違いを説明すると難しい
私は家族に言わせれば歴史だ、建造物だ、茶道に、着物に、切り絵にあれやこれやとやっているように見え、”多趣味の人”らしい
しかし、私自身はというと自分の趣味だと思っているのは「ゴルフ」くらいで、あとは”好き”な程度で趣味と呼ぶには恥ずかしいくらいと思っている
本は読むけれど、自分の趣味を”読書”と思っていない

読書は編み物や手芸などと並んでご利用者様の人気の「趣味」

モナトリエで一番のお姉さんであるM様はお風呂のお手伝いをするといつも
「私は子どもの頃、母に家の手伝いをしなさいと言われたら嫌で、薄暗い地下で隠れて本を読んどったんよ。街中で生まれ育ったから、大きな本屋も近くにあったから店で買わずに本を読んでたんよ」
どんな本がお好きですか?と聞くと
「随筆、エッセイが特に好きかな」
私たちが教科書に出てくる伝説の人と思うような作家さんを現役で知るM様に敬仰する

孤高の人M様も読書家
とにかく何でも興味のあることは貪欲に調べ、読まれるM様のお部屋の本は、伺う度に何かしらの変化がある
あるときは「生花の本」があり
あるときは「哲学の本」があり
あるときは「紙飛行機の本」がある
全部読まれたんですか?と聞くと
「面白い部分だけ読むこともあります」
と言われ、最近読んだM様の面白かった本のお話をしていただく

本好きの方々はまだまだおられ、Mの姐さんは東野圭吾がお好き
ミステリーだけでなく、短編集やエッセイ、様々な物語を読まれている
Mの姐さんは軽めの読み物がお好きなようで、私と趣向が合う
面白そうな本がありましたよ、とご紹介すると早速読まれ、二人であの物語が、あの作家がよかったと語り合うのが、また楽しい

N様は瀬戸内寂聴推し
瀬戸内寂聴さんが開かれた京都嵯峨の寂庵にも行かれたほど
そして、私は図書館でしか見たことのない大作家の証である全集、瀬戸内寂聴全集初版をお持ちである
N様に寂聴さんの魅力を伺うと
「私とは全然違う人生、女性として自由奔放に生きた姿に憧れがあるのかな」
と話され
「物語、小説は違う人の人生を覗ける、読書の間は主人公の人生を生きるから楽しいの」
すごく納得する

英語を操るN様もご自分で「活字中毒」と言われるほどの読書家
三笠殿宮彬子様が書かれた「赤と青のガウン」などその時の話題の本はN様に伺えば、だいたい読んでおられ、週刊文春までも読んでおられるその多読、読書量にびっくりさせられる

K様は歴史物語や海外文学にも精通された方
K様にお薦めされた「藤沢周平・蝉しぐれ」は次の私の課題図書

I様は2階ディサービスの図書室にある蔵書の中でも、どうしてそんな難しい本を?!という本ばかり「勉強のため」と読んでおられ、熱く本を語って薦めていただくけれど、薦められても読めません!!といつも笑ってお断りしている

本好きな方はまだまだたくさんおられる
本好きな方々が近くにいると新しい本に出会う機会が増え、「読んでます、読みました」と伝えると共通の話の種ができ、また次の本と私の読書量も少しずつでも増えてきている

私の人生の中で、今が一番読書好き仲間に恵まれている
私の”本好き”が”趣味”に昇格する日も近そうである



More...

住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog > つぶやき

タグクラウド
検索
購読
ナビゲーション

ページの先頭へ戻る▲