住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog
【スタッフつぶやき】続雨の日・はもん
- 2025-06-13 (金)
- つぶやき
/////もしもこの記事から読まれる方は、一本前2025年6月12日【スタッフつぶやき】雨の日を読んでいただくとより分かりやすくなります/////
エレベーターで「誰が破門されたの?」と謎を残し去って行かれたA様
そんなA様のモーニングケアに伺った
A様は朝が苦手
A様同様朝が苦手は私は”もしも自分が介護される側”ならと考えると、一番は起こされたくないとしても、2番目は起きるにしても自分のペースで起きる準備をさせてほしい、3番目はあまりうるさくしないで欲しい
お手伝いも立ち座りなど介助は最低限に、そしておしゃべりも最低限に
それでも、この日はA様に話さずにはいられないかった”ハモン”問題
昨日の”ハモン”ですが、あれは”破門”で誰かが追放された訳じゃなくて、雨の日を話題に出てきた”波紋”の方です
それを伝えると
「話題から破門されたのは、私の方か」
いつものA様らしい返しがくる
キレイな日本語について話し、日本語の表現が面白いという話しになる
ある程度のお手伝いが終わり、更衣ができた頃に再度伺いますね、と退室しようとすると
「次はどんな面白い日本語が出てくるか、待ってます」
これまたA様らしく私に次の課題を出される
別のご利用者様の起床のお手伝いを終え、再度A様のところに伺う
着替えを終えられ、朝食に行く準備も整えられている
私「では3階までご一緒します」
A様「お願いします」
お稽古でもはじまるかの如く、ある種の緊張感が私たち二人の間に流れる
鍵を閉め、エレベーターに伺う
私「先ほどの件、美しいではないですが、こっち(九州地方)では元気のある人、しっかりしている人をシャンシャンしてるって言いますよね?私、しょっちゅう色々な人に言われるんです、あなたシャンシャンしてるって」
A様「そうね、あなたはシャンシャンされている、よく言われるでしょうね」
私「私、いつも思っているんです『私、パンダみたいだな』って」
茶道や華道の先生がお稽古中に見せる凛とした表情だったA様が大笑いされる
「お見事」
エレベーターを待っていると、A様とはちょうど反対にお部屋があるH様が廊下を歩いておられる
A様とエレベーターに乗り込み”シャンシャン話し”でまた笑いながらH様を待つ
そして、乗り込まれたH様に”シャンシャン話し”を3階に着くまでの1分も満たない時間で話、豪快な笑いを朝からいただく
波紋から破門のシャンシャン
次H様のサービスに伺ったらきっとまた繋がっていく話題
やはり波紋は好きな言葉で、好きなイメージであり続ける
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【スタッフつぶやき】雨の日
- 2025-06-12 (木)
- つぶやき
it's raining.
今日は雨
英語で表現するとすれば、私の脳みそでは雨の状態を表現する程度しか思い浮かばない
しかし、日本語では雨の表現は多種多彩
緑雨
甘雨
黒雨
オノマトペで表現するばさらに幅は広がる
シトシト
ザーザー
ポツポツ
梅雨に入った今日この頃
エレベーターに乗り込むとディサービスから戻られるK様とスタッフが何か話している
K様「雨の日は切なくなるわね」
K様らしい詩的な表現に聞き耳を立てたようで不躾ながら
私「素敵な表現ですね!」
会話に割り込んでしまった
私「雨の日の表現で”切ない”は私には思い浮かびませんでした!でも、わかる気がします」
K様「あなたは雨の日を表現するならどんな言葉が思い浮かぶの?」
私「表現ではありませんが、雨の日で思い浮かび好きなイメージは”ハモン”ですね」
K様「”ハモン”ね、それも素敵な表現よね」
ディサービスの職員さんも含んで日本語の表現、多様性の美しさを話す
K様「ところで”ハモン”ってどう書いたかしら?」
と話していたところに、A様が別のディスタッフと一緒にエレベーターに乗り込んで来られた
私「”波”に”糸編に文”ですね」
とK様との話の続きをしていると、早々にA様の降りられる階に
A様が降りられる瞬間に
A様「”破門”?どなたが破門されたの??」
A様にその”破門”ではなく”波紋”です、、、、、、、、と聞こえたか聞こえないかの間に無情にも閉まるエレベーター
本当に日本語は語彙に溢れている
エレベーターに乗ってから降りるまで約1分
1分で感じる日本語の奥深さ、この短い間に起きた出来事に、ウカウカしてたらこんなに面白い瞬間を逃してしまう!と梅雨の疲れが吹き飛ぶ
A様にはあらためて”ハモン”を説明し、A様とも日本語のおもしろさでひと笑いしました
波紋は広がっていくので
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【スタッフつぶやき】時代と単位
- 2025-06-09 (月)
- つぶやき
物の長さの単位というのは世界中に溢れている
ゴルフの世界では今でもヤードを使い、家建物は今でも何坪という表現も使う
cm、kgという単位が世間一般に使われるようになったのは、1959年結構最近のことだということを戦後生まれの私たちは意外と知らない
A様はファッショニスタ
どのお洋服も煌びやかに光るか、刺繍が施されているか、綺麗に発色している
柄物のシャツに、煌びやかなジャケットやカーディガンを合わせられても、なぜかA様が着られると”しっくり”とくる
逆にA様が少し落ち着いた色のお洋服でコーディネートされていると、ついつい”どうされました?調子でも悪いですか?”と聞いてしまう
A様はお洋服の勢い同様、とてもお元気でパワーに満ち溢れている
それは夜、就寝前までパワーに満ち満ちておられる
A様の就寝のお手伝いに伺った
A様にお洋服好きはお若い頃からですか?と伺うと
「叔父が洋装店をしていたし、洋服は子供の頃からこだわりを持ってたわね」
と”やっぱり”という納得の答えをされる
A様は90代後半、年代からすると洋服と着物が混在する世代だから、着物も着られました?と伺うと
「私は着物は面倒だから、洋服ばっかりだったわ」
と威勢よく答えていただく
洋服だとA様は小柄だし、ハイヒールを探すのが大変だったんじゃないですか?と続けると
「私の足は”キュウモン”だから探すのが大変だったのよ」
”キュウモン”??
突然飛び出した謎のワードに私の頭の変換が追いつかない
追いつかないので発音もおかしく、A様に聞き返してしまった
”キュウ・モン”ってなんですか?
「違うわよ、キュウモンよ、九モン、足の大きさ」
3度目言われ気がついた
「ジャイアント馬場の16文キックの16文、A様は9文ってことですね!!」
20代の若者でもA様のワードローブを見ると素敵と思うはずの感性を持つA様が、ひと昔前の単位を口にされるギャップに大笑いしてしまった
私の身長は4尺7分です、と言うと
「何センチ?」と聞き返されるA様がまた面白い
今度は二人で大笑いして、楽しく1日が終わりました
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