住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog
【スタッフつぶやき】プロの技術
- 2025-02-21 (金)
- つぶやき
N様はできることは、できるだけご自分でされたい方
「自分のことは自分でするのが当然じゃない」と一般的には思われるけれど、介護では手伝わず見守ることの難しさがある
安全のための介助は当然のこととして、ご利用者様が”できる”ことはできる限りご自身でしていただく
ただ、お手伝いすれば時間も早く終わり、ご利用者様自身も楽ではある
人というのは老いも若きも誰しも楽に越したことはない
私たち介助者が手を出し過ぎると、ご利用者様が本来持っておられる”機能”を奪い兼ねない
その微妙な匙加減が難しい
N様はその時代では珍しいであろう、女性として管理職に就き新卒から定年まで勤め上げられた
人に迷惑を掛けることを嫌い、座右の銘は「人に優しく、自分に厳しく」
N様とお風呂をご一緒したある日
お声掛けにお部屋に伺うとトイレから声が聞こえる
「さっさせんね!!」
伺ったすぐだったので、お声掛けが遅かっただろうか?と不安な気持ちになりながらトイレが終られるのを待っていると
「待たせて、ごめんね」
と出て来られるN様
こちらこそ、遅くなったのかすみません、と謝罪するとN様が不思議な顔をされたので、トイレから声が聞こえました、と言うと
「あれは自分に言ってたの、もたもたせず”さっさせんね!!”って」
お一人のときでも、自分に厳しいんですね、と二人で爆笑
その後、脱衣所にてセーターがなかなか脱げないN様
お手伝いしていいですか?と伺うと
「お願いします」と快諾いただく
それに続けて
「あなた、心の中で思ったんでしょ?”さっさせんね!”って」
さらに続けて
「でも、本当はそう心の中で思っても言わないんでしょう」
と言われる
私を言葉の罠に嵌める気ですか?!
と抗議すると
「私の性根の悪さがバレてしまった」
と笑われている
もう何も言いません!!
「あなたプロね」
と二人でまた大爆笑
N様はお風呂からの帰り道いつも言われる
「私はお風呂も好きだけど、こうやって職員さんと二人で話す時間も好きなの」
私もN様のお風呂のお手伝い好きです
その自立心、大好きです
その自立心も言葉の罠もプロの技術で受け止めさせていただきます
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