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つぶやき

【スタッフつぶやき】そんなバナナ

酷暑
暑さに関係なくともお昼はどちらかと云えば”コッテリ”より”サッパリ”がいい
サッパリならばやっぱり麺類
おうどん、お蕎麦、スパゲッティ、今の季節なら冷やし中華なんかもいい
それにおにぎり、フルーツなんか添えられいたら尚いい
そんなことを話していたら、ある日のお昼のメニューが瓦そば風お蕎麦、おにぎり、フルーツ

ちなみに瓦そば、関西人である私はこちらに来るまでその存在を知らず、食べ方も知らなかった
忘れもしない初めての瓦そば、お出汁を忘れられて味のしない麺をすすった
焼きそばであって、焼きそばではなく、かといってお蕎麦でもなく、しかしお出汁につけていただく
正直、いまだに正しい食べ方に疑心暗鬼になる麺、それが私の瓦そば

ご利用者様たちもお昼はサッパリ派が多いようで、麺類がお昼に出ると皆さん残さずキレイに食べられる
この日の瓦そばも皆さん完食されている

独特のお名前トップ3に入るM様
お名前の由来はまだ聞けていないけれど、小柄でご自分のペースをとても大切にされている
普段からM様は残さず食べられる
この日はお出汁も全て飲まれ、本当にお皿に何か載っていましたか?!と思うほどキレイに食べられる
私「M様、キレイに食べていただいて、ありがとうございます」
M様「バナナの皮まで食べたわけじゃありませんからね」
最初、何を話されているのか分からずトンチンカンな顔をする私
M様と同じテーブルの方々が笑われている
そして、他の方々と何か違うM様のお膳
何が違うんだろう?と間違い探しのようにM様のお膳とお隣の方のお膳を眺める私
M様のお向かいの席のご利用者様がヒントを呟かれる
「バナナ」
あっ!!間違い探しが見つかった
私「もしかして、バナナが付いていませんでしたか?!」
慌てる私を見てM様をはじめ周囲の方々も大笑いされている
私「大変失礼致しました!!すぐお持ちします!」
M様「私も気づかなくて、食べ終わって気づいたの」
私「そんなバナナですね、失礼しました」
M様「そうね、私もそんなバナナだもんね」
M様のテーブル皆んなで大笑い

そんなバナナをM様にお渡しし
M様「これがバナナ」
とまた、もうひと大爆笑

麺類のお昼はサッパリと笑って楽しい時間となりました



【スタッフつぶやき】異国の香り

百貨店の化粧品売り場は百貨店の”顔”で、いつも特別な存在
海の向こう、日本製にはない香りに溢れている
あの独特の雰囲気に少し圧倒され、憧れ、恥ずかしい気持ちになってしまうのは異国を感じるからだろうか

英語を操られるN様の娘様が異国より帰省されている

書いて気づく
国内から実家に帰るなら”帰省”だけれど、海外から帰ると”帰国”に集約されるのだろうか?

もとい、N様より兼ねてから帰ってこられることは伺っていた
何より、N様から娘様のお話はたくさん伺っていた
ただ普段は海の遠くにおられて会うチャンスがない
お会いしたことはなくても、よく知る人
帰っておられる間にお会いしたい!そうは願っていてもヘルパーは用もなくご利用者様のお部屋に伺うことはなく、そもそも最近はサービスが忙しくて伺う時間も正直ない

今朝もN様の起床のお手伝いに伺いながら、N様にお話しする
私「最近、エレベーターに乗ると海外の香りがするときがあるので、Rさん(娘様)が来られてるのかな?と思っているんです」
N様「多分そうだと思います、いい香りでしょ」
異国の香りがします、と話し、百貨店の化粧品売り場に行くと店員さんにビクビクしてしまう話をする
お昼前のお掃除も私が伺わせていただきます、と伝え朝食の向かう

お昼前、N様のお部屋に伺うエレベーター、異国の香りがする

ノックし扉を開けるとソファにN様同様、海の向こうを知る女性特有の凛々しさを携えた方が座っておられる
変に興奮している私を察したN様が声を掛けていただく
N様「この方がブログを書いて、話しているヘルパーさんよ」
娘様「いつも読んでいます!話も母から聞いています!」

よく知ってるけど、会ったことのない人
初めましてだけれど、初めてじゃない人
やっと会えた人!に結実した瞬間
3人で高揚感に包まれる

お互いがお互いに
「よく知ってます!!」
会ってしまえば、どうして今まで会えなかったのかが不思議になる
初めましてでも、よく知るご家族の方々のお話しで盛り上がれる仲
あれやこれの話がとめどなく出てくる

N様が言われる
「私の周りには個性的な人が集まるけど、その中心が私だから仕方ないですね」
そうですね!!間違いない
また3人で笑うその場が心地いい

N様を中心として繋がる輪に加われる幸せ
Thanks so much



【スタッフつぶやき】もんすう

春の終わりに趣味が見つかったK様
お風呂のお声掛けに伺うと、季節が進んだ夏も趣味のボーッとするを楽しまれている
それでも夏は趣味を愉しんでおられるのか、熱中症などで体調不良なのか注意が必要
クーラーは使用されているのか、水分はちゃんと飲んでおられるのか、お声掛けする
血圧を測り、体温を測り、安心する
趣味を愉しんでおられたんですね
K様のかわいらしいウッフフという笑いとともに
「趣味にご理解いただき、恐れ入ります」
仕草と言葉に酷暑を忘れ癒される

入浴中はK様の子どもの頃のお話や昔はここまで暑くなかったなどお話をする
お風呂上がり、K様が足元を拭こうをされるが屈むのが大変そうなのでお手伝いする
K様「私の足、大きくて恥ずかしい」
私「K様の年代の方だと確かに大きい方ですよね」
K様「トモンだから」
私「?」
K様「ともん、大きいでしょ」
私「!!」
そう、以前ファッショニスタA様から聞いた「九文」からのK様の「ともん」
私「十文(じゅうもん)ですよね」
K様「そうなんだけど、”じゅう”じゃなく”ともん”って言うのよ」
最近、他のご利用者様から足のサイズについて、以前は”文数(もんすう)”をお話して知ったことを話す
私「教えてもらった方は九文でした」
K様「(足の)小さい方ね」
少し目を大きくされて驚かれてから、ウッフフと笑われる
私は九文七分(きゅうもんしちぶ)、23センチ、身長は4尺4分です、と話すと
「よくご存知」
と本日2度目の少し目を大きくされ驚かれてから、ウッフフと笑っていただく

お部屋へ戻る道中も、世間一般ではセンチメートルが浸透しても、着物業界ではやっぱり寸尺で言うし、世の中同じ大きさ、長さを表すにしても表現方法が実はたくさんありますね、と話す
「(あなたに)言われて気づいたけど、本当そうね」
それを見たくて話をしている”少し目を大きくされ驚かれてからのウッフフ”をいただく
「私はボーッとしているだけだから、そんなこと考えもしなかった」
それはK様の趣味なんだらか、それでいいじゃないですか!!
太鼓判を押させていただくと、
「ご理解、いたみいります」
言葉とともにウッフフと笑っていただく

至福
お中元をいただいた気分になる


【スタッフつぶやき】祭り

「祭り」は
どの季節
どの地域
どの世代であったとしても
何かしらの思い出がある

今年は例年になく梅雨がないまま春から夏になってしまった
梅雨はなくても、なぜか”祭り”までは夏が来た気分にならないのは、なぜだろう

7月は祭りシーズン
7月15日は博多祇園山笠
博多川端で長く暮らされたM様が話される
「お祭りのときは、本当は女が大変なんよ」
”大変”を思い出して困った顔をされてるM様
困ったようで嬉しそうな表情がお祭りがどれだけ特別だったのかが伝わってくる

7月17日は京都祇園祭
誰でも参加できるようで、できないのが地元のお祭り
京都の中でも祇園祭は四条という町の中心部のお祭り
京都の中でも限られた人々が奏でるのが、京都祇園祭
S様はその中で生まれ育たれた生粋の京都人
今年の前祭、山鉾巡行は雨で大変だったみたいですよ
と伝えると
「雨は雨でええお祭りになるねん」
ちまき売りのお囃子を口ずさまれる

7月19日は小倉祇園太鼓
モナトリエは小倉中心部にある
7月に入ると夕方から太鼓の音が聞こえてくる

19日朝、I様の起床のお手伝いに伺った
今日は小倉祇園太鼓ですね、と話すと、京町でお店をされていたI様が思い出される
「子どもたちが太鼓を叩くし一緒にお祭りに行きたいから、お店もあるから家族総出でてんやわんやだったけど、それがいい思い出」
I様の”祭り”を思い出されている

宵山18日の夕方には、古船場の子どもさんたちが太鼓を披露しに来てくれた
エレベーターでご一緒になったN様に古船場の太鼓について伺ってみる
「子どもさんたちが一生懸命太鼓を叩く姿も音もすごく良かったのよ!」
太鼓を思い出し興奮されている
「小学校低学年くらいの子がね、私のすぐ横に来てくれたんだけど、バチ捌きをしてくれて、最後の最後には決めポーズをこうして取ってるの」
エレベーターでN様が決めポーズを取られている姿が、どれほどN様がその瞬間を楽しまれたのかが伝わってきて、そのN様の楽しさが私にも伝播して楽しくなる

夜、U様のお手伝いに伺った
昼間よりも太鼓の音が大きくなっている
威勢のいい掛け声も聞こえてくる
奥様C様に太鼓の音が凄いですね、と話すとご主人のY様が
「うちの爺さんが小倉京町の顔役だったから、祭りのときは一緒に連れて歩いてもらったんだよ」
大好きなY様のくしゃくしゃの笑顔で話される
”うちの爺さん”が今のY様のようだったんだろうな、想像というより絶対そう!と話し、C様も
「立派な爺さんになったね」
3人で大笑いして祭りの夜を楽しむ

長い1日の最後はK様
就寝のお手伝いをしながらK様が
「音が聞こえるけど、何?」
今日は小倉祇園さんで近くに太鼓が来てるんです、と伝えると
「お祭り?私も行ける?」
そうですね、今は夜だから無理ですが、明日のお昼間とか近くに来たら皆んなで見に行きましょうか、と答えると
「私にも必ず声を掛けてね」
子どもの頃に戻られたような最高の笑顔でお願いされる

祭り
遠くの地にあっても、時間が経っても、カタチが変わっても
どの祭りでも思い出す出来事がある
その思い出を聞くことで楽しむ祭りがある
一緒に楽しむ祭りもある
祭りがあった
そして、夏が来た
楽しい思い出とともに元気でいたい


【スタッフつぶやき】好敵手

N様はいつもご自分のことを卑下して私を試してこられる
それは大概なんでもない会話に挟んでこられるので、N様のお人柄を掴めていない入社当初はN様のそんな発言に笑ってかわせばいいのか、正面から「そんなことはない!」とぶつかればいいのか分かりかねて、去年の夏は必殺愛想笑からの話題を変えるで乗り切っていた

季節が巡り、戻ってきた夏

N様の入浴のお手伝いをした
ほぼ梅雨がないと言っていいほどの今夏、今日は珍しく雨らしい雨が降っている
”お風呂のお声掛けに来ました”とN様のお部屋に入ると、電気も点けず、窓の逆光を背に薄暗い中、椅子に座り佇んでおられるN様
”ヒャっ”っと一瞬声が出そうになりながら、怖さの反動におかしくなって笑ってしまった
”昔話の鬼婆のような光景になってますよ!これで包丁でも研いでたら完璧!”と伝えると
「あなた、私の本性を言い当てたわね、私は鬼婆なのよ」
”やっぱりそうでしたか”
二人で大笑いする
「新聞を読むときは電気を点けるけど、それ以外は別にぼーっとするくらいだから暗い方が落ち着くのよ」
”明るいと目が疲れますよね”など話していると
「私は貧乏だから電気代をケチっているの、ほら、お風呂に行くんだからそこの電気も消してちょうだい」
はい、はい、とまたも笑って部屋を出る
”鍵は私が施錠して、お風呂終わりも一緒に帰って開けます”
「はい、はい、お願いします」
”だから、私と喧嘩したらN様はお風呂の後、部屋に帰られませんからね”
「あなた、本当に頭がいいわね、私の頭は大きいだけで空っぽ」
”空っぽなら、私への褒め言葉も出てこないはずでは?”
「賢いのも大変ね」
終始掛け合い漫才を繰り広げる私たち

入浴中も身体を洗われるをお手伝いすると
「あなたの手が汚れるわよ」
”あれだけ石鹸で洗った後なのに、私の手が汚れるとはどれだけN様は汚れているんですか?”
二人でケラケラ笑い合う
「私が言っているのは”汚れた手で私に触らないで!”かもしれないわよ」
”そのときは何度でも洗えばええ、だってここはお風呂場なんやもん”
「あなたプロね」
二人で爆笑する

お風呂も終わり、N様とお部屋に戻る
”今日も喧嘩せずにお部屋に戻れましたね、鍵開けます”
「わからないわよ、扉を閉める寸前まで」
ニコニコされているN様
少しお手伝いをした後に”今日はありがとうざいました”とご挨拶する
扉を閉める寸前にN様が
「あなたのこと大好きよ、またお願いします」
閉める寸前まで本当にわからない

N様、私、二人お互い心から笑い合える時間になることが心から嬉しい
仕事であって仕事でなくなる時間
働き続けられる理由がここにある


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