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つぶやき

【スタッフつぶやき】ひまわりは陽を向き咲く

Y様は”ひまわり”のような方
背筋をスッと伸ばし、姿勢を正された姿は美しく凛とされている

ヘルパーはモーニングケアと朝食を携わらせていただく

ご機嫌の日はお部屋に入ったときから「おはよう、あなた、いいわね」と笑顔で迎えていただく
ご機嫌斜めの日はというと、夢見心地から目覚められないまま船を漕ぎつつ、「ダメよ」を繰り返される

私の腕が逞しいのかお肉が気持ちいいのか、よく二の腕まで揉まれ、私のおでことY様のおでこをくっ付け
「いいよ」
と、私のまとめ髪を面白そうに触られる

どんな日でもY様のお食事の最後にご挨拶をすると
「いいよ、いいよ」
と、笑顔で答えていただく

夏の盛りも過ぎたひまわりが少しおじぎをするように、Y様も車椅子でおじぎされていた
カレンダーでは立秋となり季節が変わるように、いつの間にかひまわりの季節が過ぎるように

Y様と最後に何をお話ししたのか考えたら、パリオリンピックの話をした
槍投げの女の子が凄いんですよ!!と
「そう」
私の目を見つめ笑われていた

Y様、あの日話した北口榛花は金メダルを獲りました
オリンピックは終わりますが、まだひまわりの季節は続いていますよ




【スタッフつぶやき】1富士2鷹3茄子

大正1桁生まれ、チャキチャキの博多っ子のM様がお風呂で鏡と実物の私を交互に何度も見られている

私「何かついてますか?」

と伺うと

M様「あんた!!綺麗な富士額とねぇ?!」
私「ありがとうございます」
M様「私はこんな綺麗な富士額は見たことないとよ!!」
私「富士額は褒められたことはありますが、そんなに綺麗ですか?」
M様「そうよ、ほんま綺麗」
私「額だけじゃなくて他に褒めるところはないんですか?」

ちょっと考えて

M様「いや〜ほんま、綺麗、綺麗」

お風呂で拝まれる私
富士額、拝まれてもご利益はありません



【スタッフつぶやき】思い出と約束

愛のスコール
宮崎発祥、九州で絶大な人気を誇る鮮やかな緑と白鳥のデザインが印象的な炭酸飲料
きっとモナトリでこのヒントで連想されるご利用者様は?と聞けば90%以上の職員が、同じ答えになると確信がある
O様

誰にでも紳士で、博識で、おしゃべりがお好きで、地理が大好き
私が入社し初めて一人でサービスに伺ったのが、O様のお部屋
「初めまして」のご挨拶の後に、まず聞かれたのが出身地
それも何県かだけでなく、市町村まで聞かれ
「あなたの出身がそこなら、ご主人の出身は?」
と話が弾んだ

「主人は滋賀県です」
と答えると、ソファに座られていたO様が少し身を乗り出し
「滋賀県のどこですか?」
とさらに質問をされる
「近江八幡の方です」
と続ける
「ああ、そう!そうなんだ!」
と弾んだ声のO様
「僕は戦時中、近江八幡や米原の近くに行っていたんだ。外の作業で、クタクタで。あのとき近所の人たちが作ってくれた赤カブの漬物とお味噌汁が、本当に美味しくて、身体に沁みたんだ。赤カブの漬物、懐かしいな」

こんなお話から、私はO様と距離が縮まった気がした
サービスで伺ったときは、お若いときのアルバムを見せていただいたり、勤めておられた会社のお話や、川崎大師周辺や地理の話など話題は多岐にわたり、でも毎回どちらともなく”赤カブの漬物”の話となった
「あなたと話して、あのときの思い出が蘇るよ。赤カブの漬物が食べたいな」

義母によると赤カブの漬物は冬が美味しいけど、今は真空パックのものが探せばあるそうなので、今度帰省したときに探してきますね
お味噌汁は関西人の私が作るもので許してください

そんな約束をO様とした

赤カブの漬物は滋賀ではなく京都のものが手に入った
8月はO様のお誕生日だった
スコールと赤カブの漬物とお味噌汁

忘れられない約束






【スタッフつぶやき】”あれ”で連想されるもの

A様は自他ともに認める愛妻家
奥様はすでに他界されているけれど、奥様と過ごされた日々を何年何ヶ月と即座に言われるほど

お昼前にA様が娘さんくらいの年頃の女性とお話しされている
A様には息子さんと娘さんがいらっしゃることは知ってはいても、お顔は知らないので”娘さんと思われる女性”が帰られてからA様に伺う

「娘さんですか?お嫁さんですか?」

するとA様が
「違う、あれ、あれだよ、、、、」

地方から北九州に出て来られ、一代で飲食店を成功させた豪傑な90歳を越えるA様
ひと昔前、世の中には様々な”家族のカタチ”があり、成功者であればあるほど”あった”のも事実
A様の年代なら様々な家族のカタチを築かれていてもおかしくないし、私が知らないだけで他にも娘さんがいらっしゃるんだろうか、それとも、、、、、、、、
言葉にするのも無粋かと思い、私が出した答えは

「(小指を立てて)これですか?」

A様のいつもの大きな声で
「違うよ!!だから、あれだよ、あれ」

「あれ」が続くけれど、ノーヒントなので私からどう聞けば「あれ」が導き出せるかも分からず2人それぞれ悩んでいたら、私たちの近くでラジオ体操をされていたS様が腕を回しながらおっしゃった

「ケアマネさんよ」

A様と私、2人声を揃えて
「ああ!!」

スッキリした気持ちでお昼ごはんをいただきました




【スタッフつぶやき】小倉祇園太鼓




7月に入り夕方になると太鼓の音が聞こえるモナトリエ

旦過近隣に住んでおられたA様が聞こえるのはどこの太鼓なのか教えてくれる
N様は砂津に住んでおられ、昔は娘さん、息子さんが叩く太鼓について歩くのが大変だったお話を聞かせてくれる

ご利用者様たちにどこからか聞こえる音色だけでなく、生の演奏を!との思いに協賛していただいた古船場一・二丁目町内会の子ども太鼓の皆さんがモナトリエに!

太鼓は最古の楽器の一つ
地方ごとに打ち方は違えど人の心を揺さぶるのは、昔々から人の体の奥底に刻まれた記憶
太鼓の音を聞くと心が弾み、気持ちが昂る

コロナ禍のこの4年、疫病退散のお祭りであっても心から楽しむこともままならない日々
こうやってみんなで集まり、子どもさんたちの演舞を見られることがありがたい
子どもさんたちの元気な姿にお祭りの原点を感じます

そうでなくても、子どもさんたちが一生懸命に演舞される姿に拍手喝采、感涙される方も
古船場一・二丁目町内会の皆さん、本当にありがとうございました!!





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