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【スタッフつぶやき】前を向く女性

介護の仕事をしていて特に慎重に言葉を選ばないといけないとき
それはご利用者様周辺の方々のご不幸の話に触れるときだと思う
何年何十年と”とき”が経っていても悲しみは人それぞれであり、私はただその言葉たちを受け入れることしかできないと思っている

C様は今でもモナトリエからご自分でスポーツジムに通われている強者
年齢が半分の私よりもきっと健康で、体力測定をしても敵わないかもしれない

ある真夏の日、お風呂の準備が整いC様に声掛けにお部屋に伺った
普段は麻雀ゲームに熱中されていることもあれば、ベットでのんびりされている
その日のC様はベランダの窓越しに遠くを見て佇んでおられる
そのC様の寂しそうな表情に普段とは違うものを感じ
「どうかされましたか?」
と伺うと
「友だちが亡くなったの」
と静かに言われる
何か言葉にしようと思っても、何を言葉にすればいいのかわからない私
C様はそれを察して、その場を和ませようと少し笑顔を見せられる

夏の盛り、夕方といえどまだ容赦のない日差しが痛い、言葉にできない私に突き刺さる

次の瞬間、C様が私の手を握って仰った
「大丈夫、私は生きる!長生きする!」

私が覚えているのは大きく頷いて「はい」と言って、退室させていただいたこと
私は泣きそうだった
本当は泣いていたのかもしれない

夏の夕暮れの出来事
多分1〜2分の出来事

痛いほどの夏の日差し、言葉にできなかった私
柔らかい秋の日差しになった今、C様が健やかに過ごせるよう、一生懸命働こうと思う



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