住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog > 【初秋の演奏会】モナトリエ
【初秋の演奏会】モナトリエ
- 2025-11-17 (月)
心地よく包み込まれるような
チェロの音色をピアノとともに
3階でエレベーターを降りると、静かに聞こえてくる低く温かな音色。本番直前まで、細かなチューニングが続きます。早めに来られた方からは、「聴いたことないからぜひと思って」「めったにないから楽しみ」と期待の声が聞こえてきます。
初秋の演奏会にお迎えしたのは、チェロ奏者の木村郁さんとピアノ奏者の岩佐靖子さん。演奏を前に、一旦立ち上がり大きなお辞儀をする木村さんに期待を込めた大きな拍手が上がります。始まったのは、バッハの『無伴奏チェロ組曲』。チェロならではの、落ち着いた低音の魅力にしばし静かに身を委ね、熱い拍手が上がります。
「ありがとうございます。次からはピアノも一緒に楽しんで聞いてください」と木村さん。2曲目はエルガーの『愛の挨拶』。軽やかなピアノと温かなチェロが醸す穏やかな演奏に、やわらかな拍手で気持ちを伝える皆様。チェロの名曲中の名曲、サン=サーンスの『白鳥』では、優雅に舞う姿が目に浮かび、しばし夢の世界へと。
続いては、日本の曲です。まるでクラシックのような前奏ながら、皆様すぐに気付かれて一斉に歌い出したのは、『七つの子』。お席で大きく手を振りリズムを取る方もいらっしゃいます。「チェロは人の声に一番近い音域だと言われています。皆様の美声とのマッチングはいかがでしたか」との問い掛けに応えるように、『荒城の月』でも歌声が広がります。
次は、かつて木村さんが留学したチェコの作曲家、ドボルザークのオペラから『月に寄せる歌』。演奏前には、美しいチェコの街並みや曲紹介もあり、より想像力を高めながら静かに頷き聴き入ります。
この日の演奏は、アンコールまで含め全9曲。「秋にピッタリで良かったわぁ」「本格的な演奏が聴けて感激しました」「白鳥は有名だけど、あらためて聴くとすごく心が豊かになりました」など、芸術の秋をご堪能いただけたようです。
チェロ奏者 木村郁(かおる)さん
和歌山市出身。愛知県立芸術大学器楽科弦楽器専攻卒業、同大学院音楽研究科博士前期課程修了。2010年より2年間チェコ国立プラハ音楽院にて研鑽を積む。留学中はチェコ国内の教会や古城、サロン等のコンサートに多数出演。プラハサマーアカデミーに参加、ドイツのポンマースフェルデンで行われたオーケストラアカデミーでは、教授陣の推薦により室内楽コンサートにも出演し好評を博す。現在は北九州市在住、響ホール室内合奏団チェロ奏者。
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