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【スタッフつぶやき】栄養補給
- 2025-04-28 (月)
- つぶやき
誰でもそうだと思うけれど、元気な日もあれば、元気が出ない日もある
ここ最近の春が来た華やかさとともに、寒い日と暖かいよりも暑い日の寒暖差に健康であっても何か調子を狂わされ、加えての連続勤務の日が続いた疲労に重なって失敗や気疲れなどの小さな出来事が重なると、よくあるゲームの主人公のパワーがゲームオーバーの一歩手前、オレンジのヤバい色に染まる私
普段なら受け流せるような些細なことに引っ掛かってみたり、笑顔が一つ減ってしまったり
そんな自分が嫌で自己嫌悪の無限ループに陥りそうになる
オレンジ色の私になりそうな、ある1日
K様の起床のお手伝いから、朝食のお手伝い
K様とのお喋りする時間でもあるのに、その日の私は”私の話”が止まらない
私の話というのは、NHKのファミリーヒストリーに出すまでもなく、自分のルーツが両親ともに簡単に辿れてしまうという話
K様は小倉のお生まれで、お父様は直方出身、お祖父様は長崎の出身まではお寺に記録が残っていたけれど、それ以上はお寺の焼失とともに失ってしまったと話される
「ロマンですね」
一つ物語、小説が生まれそうな家族の物語がありそうで、憧れる
そんなお話をして朝が終わった
退室するご挨拶をするとK様が満面の笑顔で
「お話し、とても面白かった!ありがとう」
K様のこの言葉で私の体力ゲージがオレンジから薄緑に回復する
次の仕事はH様の入浴のお手伝い
H様の入浴は基本H様がご自分でされるので、洗い忘れがあればお声掛けし、浴槽の出入りの際、ふらつかないよう、転倒がないよう補助する程度
H様のご実家はご両親ともに先生のお宅で、H様含め3人姉妹で育たれた
ご両親が共働きだったので家の洗濯や料理など家事は娘たちの仕事で、H様はそのお手伝いが好きだったそう
だからHの家にお嫁に来られてからも、子供の頃からしていたことをすればよかったから、特に大変なことはなかったそう
病院にお嫁に来られたH様は、昔は病院に住み込みの看護婦さんがおられたから、家族だけでなくその看護婦さんたちの食事も作られていたそう
「私は飯炊き女よ」
「でも、それが嫌いじゃなく楽しかったのよ」
旦過市場に暮らされていたH様は買い物は旦過市場によく来られたそう
買い物かごをぶら下げて魚屋や八百屋を見て回っておられるH様が想像できますね、と二人で笑う
お風呂の終わり、H様のお部屋にお送りしてお風呂上がりなので、水分を摂って下さいねと伝え退室する
「ありがとうございました、(あなたとの)お喋りが楽しかった!またご一緒して下さい」
とH様に言われた
こんな元気パワー不足の私にH様の優しい言葉、身に沁みる
K様、H様の優しさパワーで私の”優しさ余裕”が出てきた
そこに加えて、入院されていたH様のお部屋のお掃除
H様がまたモナトリエに帰って来ていただいたことだけでも十分嬉しいのに、久しぶり伺ったH様のお部屋で、H様が
「あなたの作ったリスちゃん、このリスちゃんたちを置いたまま死ねないと思って頑張ってたのよ。部屋に帰ってきたとき、リスちゃんたちに”おかえり”って言われて”ただいま”って答えたのよ」
「あなたには本当に感謝しているの、ありがとう」
リスは私の趣味の一つである切り絵である
去年モナトリエの文化祭に出展し、その後処分しようと思っていたら、H様がぜひ譲って欲しいと言われたのでお譲りし、それ以降お部屋に飾っていただいていた
そんなリスがH様の心の支えになっていたことに驚き、恐縮し、嬉しくて、嬉しくて、不覚にも自分の不安定なバランスも合わさりH様の肩に触れながら泣いてしまった
H様も感涙され二人で
「これからもよろしくお願いします」
「これからもお願いね」
とお互いの元気を約束した
元気に満ち溢れた日には気付けない、聞けない話に出会い、優しさ瀕死状態な私が、満たされた私に進化できる
いつも思う
ご利用者様はお客様であり、友達のような存在でもあり、人生の先輩であり、家族のような存在である
だから、ご利用者様から貰うパワーで私は明日以降も頑張っていける
もらったパワーをご利用者様たちに還元するために
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