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【スタッフつぶやき】自由
- 2025-05-18 (日)
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今月の生け花教室
池坊から先生が来られ
「お稽古は礼に始まり、礼に終わることが大切なんですよ」
と教えていただき、お手伝いをしていた健康管理室の看護師さんとご利用者様と混ざって
「よろしくお願いします」
「ありがとうございました」
と気持ちよく言う
生け花を終わられたN様をお部屋にお送りする
N様は頭の回転がとても早く、面白い冗談をバリバリ言われる
普段は手押し車を使われていて
「あなたちょっと、そこの私のベンツを取ってくださいな」
と言われたり
「派手な服ばかり着て、孫のお下がりみたいでしょ、ボケてないですよ、安心して」
息継ぎなくこれを一気に言われる勢い
Going My WayそれがN様
お花キレイですね、と言うと
「私は大きな花瓶や壺にもっともっとたくさんのお花を活けたいわ」
と言われる
そうですね、N様はもっともっと華やかなお花が似合いますもんね、と伝えると
「あなた、私が隠れるくらいのお花じゃないと」
隠れるくらい
その表現が楽しくて笑いながらお部屋に送る
S様はいつだって自由
お花の名前を先生に聞くけれど、何度聞いても覚えられない
S様が
「もうええわ、これは洋風ネギ坊主や」
それでええと思います、それに一票!と笑い合う
その“ネギ坊主“が背が高く多くのご利用者様たちは他の花とのバランスを考えて切って調整されている
S様に他の方々も切られてるし、もうちょっと短くてもええんとちゃいます?と聞くと
「短いのも個性、長いのも個性、みんなと違って、それがええと思ってます」
と、ここぞとばかりの京都言葉で返される
返す言葉があるはずもなく、S様の個性に納得する
S様作「自由」
自由である
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【スタッフつぶやき】繋がり繋がる繋がっていく
- 2025-05-11 (日)
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ある日の朝礼で
”(ご利用者様が)繋がることを考えてください”
と話された
ご利用者様が繋がるとは、施設にご入居される方の中には「施設に入る=自分はもう必要とされていない」と考えられる方もおられるので、モナトリエに入居されても世の中、人々と繋がっていることを実感していただきたいので、何かアイデアをという話
繋がる
私たちは5年前、コロナとい全世界で一斉に、人という人の交流が途絶えたという経験をした
家族と会うことも制限され、誰かと会っても一定の距離を置き、直接的な繋がりが絶えた
でも、あのとき、私たちはお互いを必要とし、この時期が終われば、この災が過ぎ去れば、と息を潜めつつも同じように思う相手が健康でいられるようにと、お互いがお互いを思う日々だった
思うことで繋がれた日々だったように思う
私自身、北九州という親戚も知り合いもいない土地に引っ越してきた当初、話す相手が家族しかいない日々を過ごした
近くに繋がろうに繋がれる相手もいなかった
でも孤独ではなかった
それは遠くとも、私を思ってくれる人がいると知っていたから
ご入居者様たちは皆さん、今まで慣れ親しまれた土地、お友だちやお知り合いの多い場所から、知る人もいない施設にご入居される
生活する場所から、人付き合いから
イチから全て始まる
それは老若男女関係なく、不安に決まっている
繋がり
そんなご利用者様に私たちヘルパーができる、繋がり
それはご利用者様の”一番身近な人”になることじゃないんだろうか
朝夕食事のときにお会いすればご挨拶する
エレベーターでお会いすれば、廊下ですれ違えば、お部屋の扉が開いていたら、お声掛けする
天気の話でも、季節の話でも、趣味の話でも、話題なんて何でもいいから
とにかく、笑顔でご利用者様の身近な人になる
「あの人の名前は知らないけれど、あの人は知っている」存在になる
誰かと繋がっていると思っていただけるだけでも、ご利用者様の日々は変わらないだろうか
私の半径2メートル以内であれば、私はガンガンご利用者様に繋がっていきたい
まずはヘルパーと繋がっていただく、それがご利用者様が繋がる最初の一歩と思って
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【スタッフつぶやき】姉妹
- 2025-05-04 (日)
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ご夫婦でご入居されている方は何組かいらっしゃる
しかし、兄弟姉妹でご入居されている方は1組だけ
M様とK様は4姉妹の2番目と4番目
次女であるM様は言われる
「2番目なんてほったらかしよ」
分かる
長女である姉、男子を期待された2番目、しかしの娘、それが次女
K様はしっかり者のM様とは少し違い、ほんわかされた方
ご病気もあり
「私、どうしたらいいか分からない」
とよく言葉にされる
服を着替えますね、歯を磨きますね、お風呂をご一緒しますね、など端的な言葉で説明し、お手伝いするといつも
「ありがとう」
と仰っていただく
食事のお声掛けに伺うとフロアまでご一緒する際、K様の小さく可愛らしい手を繋いでいただける
K様の誘導がついてると、それが楽しみで嬉しくなる
ある日K様のお風呂のお手伝い
血圧を測り、着替えを準備し、トイレをご一緒しているとK様が
「私、あなたみたいにシャンシャンできんのよ」
と仰ったので
「シャンシャンって、私、パンダみたい」
と答えると
「あなた、パンダ?パンダ?」
とK様を混乱させてしまった
パンダが何と鳴くかも分からず、すみません、とトイレを出ると人の気配が
ご家族か、他のスタッフかなと思ってそちらを見ると、なんとM様だった
M様「あなた、トイレで何話してたの?」
私がシャンシャンで、シャンシャンがパンダで、私はパンダではないとかです
私のシャンシャンにM様が興味があるわけなく、M様が続けて話される
M様「Kの部屋からあなたの声が聞こえたから、来てみたのよ」
うぉぉぉおお!!私、声が大きくてよかった!!シャンシャンでよかった!!
K様は当初、M様がなぜそこにおられるのか分かられていないご様子が、少しずつ分かられてきたのか
K様「M子姉さん」
と幼い頃から何百回、何千回と呼ばれたであろう名前を口にされる
驚かれているK様に対し
M様「そうよ」
通常運転のM様
この対比、たまらん
M様「来る機会がなかったから。Kらしい部屋で、いいじゃない」
K様の部屋を眺めらるM様
M様「毎日食事で会うけどね」
とつくづく言われるので
たくさんの人の中で顔を会わされるのと、お二人で会われるのは違いますから
と伝えると
M様「そうね」
ニッコリされるM様
K様がお風呂を気にされているご様子を察したM様が
M様「お風呂に行ってらっしゃい」
と促していただく
3人でK様のお部屋を出てM様のお部屋前に行くとM様がK様に
M様「いつでも来ていいのよ」
と仰る
K様にその時はご一緒させてくださいね、と伝えK様とM様のお部屋をあとにする
終始混乱されていたK様
エレベーターに乗ると
「M子姉さん、あの人ね、私のお姉さんなの」
とすごくすごく大切な人を思い出された喜びに満ち満ちた笑顔になられていた
モナトリエに勤めて1年が経ち、築いたご利用者様たちとの関係性
ここに大きく実がなり、私に幸をもたらしてくれた
至福
ありがとうございます
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【スタッフつぶやき】母親
- 2025-05-01 (木)
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世間はゴールデンウィーク
ご利用者様の日々を支える仕事である私たちは日曜、祝日も関係なくヘルパー
ご利用者様たちもゴールデンウィークも関係なく、普段通りのご利用者様
ただ、ご利用者様のご家族はゴールデンウィークで、普段は遠くに住まわれている息子さんや娘さん、お孫さんたちが来られていたりする
S様は口調が特徴的で、それがまたとてもチャーミングである
私が入社以来サービスに入ったことのないご利用者様のお一人ではあるけれど、午後から廊下を健康のためと散歩されたり、朝食、昼食のときエレベーターでご一緒のときなど、ちょこちょこおしゃべりさせていただいる
昨夏など、お風呂掃除で汗だくになっていたら
「あなた、ちょっとこれでも飲みなさい」
とリアルゴールドを差し入れてもいただいた
お隣のY様とS様がお話しされているとき、お二人とも女学生のようにはしゃがられている姿がとても可愛らしく、お幾つになられても素敵な女性たち
モノマネしたいご利用者様No1、それがS様
今日の午後、ご利用者様の入浴のお手伝いをして廊下に出るとS様がエレベーター前にいらっしゃった
S様の隣には見知らぬ男性が
入浴されたご利用者様と歩き出すと、S様が足早に私たちの方へ歩み寄られ
「いつもお世話になっています。これ、私の息子です。本当、お世話になっています」
と選挙活動のように息子さんの腕を引っ張りながらご挨拶される
「こちらこそ、いつもお世話になっています」
と遅ればせながら私も頭を下げ、挨拶もそこそこにエレベーターが来て4人で乗り込む
S様に、お母さんの顔になってますね、と話す
「そうおぉ」
といつものS様のチャーミングな口調に戻られている
さっきのご挨拶、普段私がお世話している相手が息子さんのような口調でしたよ、と4人で笑い合う
笑う目元や親しみやすさがS様そっくりですね、と伝えると
お二人で
「そんなことないです」
と一緒に言われて、またまた4人で笑い合う
S様が焼き芋や甘々ココアが最高と叫んでおられたことや、日々お昼前のラジオ体操を元気ハツラツ頑張られていること、お部屋のお隣の方々、食事のお隣の方々とおしゃべりを楽しまれていることをお伝えすればよかったと後悔しつつ、モナトリエでの日々を楽しんでおられますよ!!とここに記しお伝えしたい
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【スタッフつぶやき】栄養補給
- 2025-04-28 (月)
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誰でもそうだと思うけれど、元気な日もあれば、元気が出ない日もある
ここ最近の春が来た華やかさとともに、寒い日と暖かいよりも暑い日の寒暖差に健康であっても何か調子を狂わされ、加えての連続勤務の日が続いた疲労に重なって失敗や気疲れなどの小さな出来事が重なると、よくあるゲームの主人公のパワーがゲームオーバーの一歩手前、オレンジのヤバい色に染まる私
普段なら受け流せるような些細なことに引っ掛かってみたり、笑顔が一つ減ってしまったり
そんな自分が嫌で自己嫌悪の無限ループに陥りそうになる
オレンジ色の私になりそうな、ある1日
K様の起床のお手伝いから、朝食のお手伝い
K様とのお喋りする時間でもあるのに、その日の私は”私の話”が止まらない
私の話というのは、NHKのファミリーヒストリーに出すまでもなく、自分のルーツが両親ともに簡単に辿れてしまうという話
K様は小倉のお生まれで、お父様は直方出身、お祖父様は長崎の出身まではお寺に記録が残っていたけれど、それ以上はお寺の焼失とともに失ってしまったと話される
「ロマンですね」
一つ物語、小説が生まれそうな家族の物語がありそうで、憧れる
そんなお話をして朝が終わった
退室するご挨拶をするとK様が満面の笑顔で
「お話し、とても面白かった!ありがとう」
K様のこの言葉で私の体力ゲージがオレンジから薄緑に回復する
次の仕事はH様の入浴のお手伝い
H様の入浴は基本H様がご自分でされるので、洗い忘れがあればお声掛けし、浴槽の出入りの際、ふらつかないよう、転倒がないよう補助する程度
H様のご実家はご両親ともに先生のお宅で、H様含め3人姉妹で育たれた
ご両親が共働きだったので家の洗濯や料理など家事は娘たちの仕事で、H様はそのお手伝いが好きだったそう
だからHの家にお嫁に来られてからも、子供の頃からしていたことをすればよかったから、特に大変なことはなかったそう
病院にお嫁に来られたH様は、昔は病院に住み込みの看護婦さんがおられたから、家族だけでなくその看護婦さんたちの食事も作られていたそう
「私は飯炊き女よ」
「でも、それが嫌いじゃなく楽しかったのよ」
旦過市場に暮らされていたH様は買い物は旦過市場によく来られたそう
買い物かごをぶら下げて魚屋や八百屋を見て回っておられるH様が想像できますね、と二人で笑う
お風呂の終わり、H様のお部屋にお送りしてお風呂上がりなので、水分を摂って下さいねと伝え退室する
「ありがとうございました、(あなたとの)お喋りが楽しかった!またご一緒して下さい」
とH様に言われた
こんな元気パワー不足の私にH様の優しい言葉、身に沁みる
K様、H様の優しさパワーで私の”優しさ余裕”が出てきた
そこに加えて、入院されていたH様のお部屋のお掃除
H様がまたモナトリエに帰って来ていただいたことだけでも十分嬉しいのに、久しぶり伺ったH様のお部屋で、H様が
「あなたの作ったリスちゃん、このリスちゃんたちを置いたまま死ねないと思って頑張ってたのよ。部屋に帰ってきたとき、リスちゃんたちに”おかえり”って言われて”ただいま”って答えたのよ」
「あなたには本当に感謝しているの、ありがとう」
リスは私の趣味の一つである切り絵である
去年モナトリエの文化祭に出展し、その後処分しようと思っていたら、H様がぜひ譲って欲しいと言われたのでお譲りし、それ以降お部屋に飾っていただいていた
そんなリスがH様の心の支えになっていたことに驚き、恐縮し、嬉しくて、嬉しくて、不覚にも自分の不安定なバランスも合わさりH様の肩に触れながら泣いてしまった
H様も感涙され二人で
「これからもよろしくお願いします」
「これからもお願いね」
とお互いの元気を約束した
元気に満ち溢れた日には気付けない、聞けない話に出会い、優しさ瀕死状態な私が、満たされた私に進化できる
いつも思う
ご利用者様はお客様であり、友達のような存在でもあり、人生の先輩であり、家族のような存在である
だから、ご利用者様から貰うパワーで私は明日以降も頑張っていける
もらったパワーをご利用者様たちに還元するために
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