住宅型有料老人ホーム「モナトリエ」スタッフBlog
【スタッフつぶやき】出会い
- 2025-03-12 (水)
- つぶやき
「ソリで出勤したの?」と聞かれる雪が降っていた頃から、少しずつではあっても確実に日が昇る時間が早くなり、梅が咲き、新芽が出始めた
そう、春が確実に近づいている
S様の入浴お手伝い
S様のご家族は遠方におられるので、S様とご一緒すると
「次は◯ヶ月後に来てくれるの」
「私は耳が遠いから、病院に行って先生のお話を聞くとき聞こえてないこともあるかもしれないと心配だから、一緒い行ってもらうために来てもらうの」
と話される
娘さんと会えるのもいいですし、優しい娘さんですね、と答える
先日来られた際に設置された荷物棚やソファーがとても良く
「私が生活しやすいようにって優しいの」
と、とても嬉しそうなS様
S様とはご家族のお話や他にも色いろお話しするけれど、
「主人もいたし、兄弟や親戚もたくさんいたけど、今は誰もいなくなったから、寂しいよ」
と時どき口にされる
この寂しさに正しい返答などというものは存在しないと常々思っている
昨日もそう話される寂しそうな表情のS様を見ながら、考えていた
3月11日
誰もが”あの日”自分は何をしていたのか思い出せる日
14年前の私は自分が北九州で暮らし、ヘルパーとして働いているなんて微塵も思ってもみなかった
そう思ったとき自然と言葉が出てきた
「たくさんの方とお別れをされてきたと思いますが、S様がこうやって元気でおられたから、私はS様と出会えた。ありがとうございます」
寂しそうだったS様が満面の笑顔になられ、
「そうね、本当にそうね、ありがとう、本当にありがとう」
と湯船から手を差し出され、私の手を包み込むように握って下さった
お互い、元気でいましょうね
二人とも水滴なのか、汗なのか、涙なのか、溢れ出てくるものがあった
別れの季節でもあり、出会いの季節でもある春が近づいている
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